2018年: 工藤日出夫議会レポート / 会派・市民の力 機関紙

工藤日出夫 北本市議会レポート 第141号(2018年1月)

あけましておめでとうございます。

 

皆様にとって、今年一年のスタートです。安心できる、幸福な生活を願っていることと存じます。

 

私も、平成15年の初当選から15回目の新年を迎えました。ここまで長く勤められたのは、市民のみなさんのご理解のたまものと改めてお礼申し上げます。今年も、皆様の暮らしに係る政策の推進に勤めます。


年頭所感: 普通に暮らせる普通のまちへ

減り続ける人口に打つ手なし

私が初当選した平成15年の選挙は、市長が石津賢治さんに代り、国主導の市町村合併が問われた頃でした。私は、選挙公報で「無原則な合併」から「自立に向けた改革」を主張しました。

 

その後、北海道夕張市の財政破綻が起こり、財政改革が叫ばれ、借金財政に苦言を申し上げました。私が議員として、北本市の将来に疑問を持ち始めたのが、人口減少でした。北本市は、平成17年の約7万2千人をピークに、人口減少が起き始めています。転入者を転出者が上回る社会減が起きたのです。

 

私は当時の石津市長に「この現象が3年続いている。これに少子化による出生者数の減少が加わると、人口減少が構造的に進み、回復が難しくなる」と指摘し、対策を講じるように注文付けました。こども医療費の無料化や少人数学級の導入など、目新しい政策を推進しましたが、人口の転出超過は止まらず、出生者数の減少は加速し、人口が増加している埼玉県においては、人口減少先進地になり、その脱却が最重要課題になりました。

人口減少視野に終の棲家へ

石津市長を破り新市長に就任した現王園市長は、人口減少対策を柱にした「第五次総合振興計画」を策定しました。しかしながら、依然まちの将来像が見えてきていません。

 

私は、五次総の策定特別委員会委員長でした。提案された計画案は、現状(因果)の分析が不十分で、これまでの誤りを繰り返す可能があると、策定のし直しを主張しました。

  

石津市長時代から10年以上にわたり、人口動態への視点が欠けたままです。もはや人口は全国的に減少期に入り、これからは人口減少を視野に、住民が「終の棲家」として安心して暮らせる世の中にすることではないでしょうか。

 

それには、これまでの「古いしがらみ」から、市民一人ひとりと「新しい絆」へ変えていくことです。一人ひとりの市民が声を出し、政治に注文付けることです。お任せ民主主義から、住民自治(政治を監視)の市政に変えることです。

 

北本市の未来に、危機感を持っている人もいるでしょう。私は政治家(議員)として危機感を強く認識しています。根拠のない「成長政策」でなく、地に足を付けた「普通に暮らせる、普通のまち」に成長させることではないでしょうか。今年も住民目線を貫きます。

 


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工藤日出夫 北本市議会レポート 第142号(2018年4月)

人口減少へ対応する予算審議の平成30年第1回定例議会終わる

第五次北本市総合振興計画の目標人口達成困難の見通し

北本市議会は、平成30年第1回定例会を3月22日全日程を終了し閉会しました。今定例会は、2月26日に開会し平成30年度一般会計並びに特別会計予算と条例等の議案が提案され、総括質疑、議案質疑、委員会審査において議論され、市長提出議案33件はすべて原案通り可決しました。

 

また、12月議会で否決された「深井グランドの買取り議案」は、再提案され可決しました。市民が出された請願2件は1件は採択、もう1件は一部採択という結果になりました。


一般会計予算 195億9,400万円 歳入の柱 市税は3憶2,400万円減収

平成30年度の一般会計歳入歳出予算195億9,400万円が可決しました。また5特別会計と1企業会計の歳入歳出予算も可決しています。このことで平成30年度の事業は滞りなく開始されます。

 

一般会計の市税収入は、87憶1,492万円で前年度より3億2,430万6,000円減っています。大手自動車製造会社の一部撤退に伴う影響です。

 

また、国庫金は微増したが、地方交付税は1億2,000万円の減でした。

 

市が公表した財政計画では、人口減少などの影響で市税は平成39年時の推計で70億円と7億円減収となる予定です。

新規事業で次の展望は

新規等重点事業は、人口減少対策としてのリーディングプロジェクトの若者の移住定住のための補助金や子育て日本一のこども医療費中学生まで無料、道路補修費、観光・交流人口に向けた事業(森林セラピー)があります。

 

また、桜国屋のリニューアルに向けた計画策定や産業振興ビジョンの改定なども計画されています。

 

特別会計では、今年度から県単位になった国民健康保険制度改正により、国民健康保険税の大幅な改定がありました。低所得者に配慮しているようですが、全体に引き上がっています。

 

市民の健康と命を守る社会保障制度であり、これ以上の負担感を高めることには慎重であるべきと考えています。

埼玉の人口減少先進市

現王園市長は予算案の提案説明で、「人口減少が今後も続くので、リーディングプロジェクトの着実な実施をする」と述べました。

 

しかし事業の若者移住の補助金やこども医療費無料化の対象拡大等の事業は、すでに他市においても行われており、これで人口減少を抑制できるかは、見通せていないようです。

 

答弁で市長は「第五次総振の目標人口の達成は困難である」との趣旨の発言をしています。

 

本市の人口減少は、平成17年から始まりここまで一度も改善されていません。まさに人口が増加していた埼玉県の市町で数少ない「人口減少先進都市」です。

 

確実に増やす又は抑制できるという合理的理由を持たないまま、貴重な財源を使うことは慎重であるべきです。

新しい成長戦略を

人口減少でも、住民の福祉を保障する。人口減少の中で新しい地域の経済社会をつくる。圏央道開通の新アクセスのメリットの開発研究をする。発想の転換でダブーに勇気をもって挑戦する。「しがらみや縁故主義」を見直し、新しい成長戦略を構築しなければならない時期に来ています。

 

私たち会派市民の力は、平成30年度予算(案)の賛成討論で、経済成長政策は、市の経済指標を構造的に分析し、リアリティーのある数値の裏付けのない事業には投資しない。人口減少は怖くない。小さくとも安全・安心の福祉が大きい北本市へ、どのように軟着陸させるか。住民と一緒に考える時が来ている。

 

「今でしょ」と申し上げた。

 


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