工藤日出夫 北本市議会レポート 第144号(2018年6月)

鴻巣行田北本資源組合議会 百条委設置を否決 〜 真相解明遠のく

新ごみ処理施設の用地選定が不透明と 〜 整備費300億円超の可能性に懸念

北本市と行田市、鴻巣市の3市で新設を進める「新ごみ処理施設」の用地取得の過程が不透明と、鴻巣市議会議員が問題提起、一部事務組合(環境資源組合)議会が、5月29日午後5時30分から臨時議会を開き、真相解明を調査する「百条調査特別委員会設置」の決議は賛成4人、反対9人で否決された。

恣意的な選定 百条で解明…

平成27年に決定した場所は、鴻巣市安養寺地区で、鴻巣カントリーに隣接している。この場所は、選定評価で1位であった。

 

ところが鴻巣市議の調査で、全体で52カ所を調査したと事務局は報告したが、実際は53カ所であった。除かれたのは、評価2位でその差は2点であった。

 

なぜ除いたかは手続きミスと陳謝したようだが、決定された場所は組合の管理者である鴻巣市長の地元ということで問題視されている。

選定地に農振除外の課題

さらに問題を複雑にしているのが、決定した土地は、「県営かんがい排水事業安養寺地区(堰の改修事業)受益地であるため、平成32年まで農振除外の手続きが出来ない(手続きに入ってからも県レベルで時間が必要)土地」で、事業の開始に大きな影響が出る可能性があると指摘している。

 

このことを管理者は承知していなかったとしている。そうなら無責任であると言わざるを得ない。

 

除かれた候補地は、

 

● 元々は受益地ではないところにあったが、それを受益地内に移動させ、結果として除いている。恣意的と指摘している。

 

さらに、

 

● 候補地は洪水ハザードマップで浸水2m~5mに位置し盛り土が必要だが、評価基準の要件に土地整備については考慮されていない。

 

など問題が多いと言われている。

 

このように、候補地選定過程における計画建設課の動向は、公の事業の進め方として不適切である。事務局はこれまでの説明で次々訂正している。

 

このようなことで、議会が地方自治法第100条に基づいた調査が必要と、設置の決議を提出したが否決された。

 

用地費を除いた整備費が約240億円で、今後300億円を超える可能性もあることから、議員の責任が問われる。北本市議会派遣の金子真理子議員は賛成したが他の3人は反対した。


新教育長に校長退職深谷市在住の清水隆氏を任命

真尾教育長が長期にわたって病気入院で、5月24日に辞職しました。元々6月末が3年の任期でした。

 

市長は早々と、3月に新教育長の人選をはじめ、辞職をもって議会に提案した。新教育長は、元県校長会会長などされた深谷市在住の清水隆(61歳)氏です。

 

市長は経歴実績が申し分ないということでしたが、文科省は、議決にあたり議会に所信を述べるべきと通知している。現王園市長は3年前「3年後は所信を述べる機会をつくる」と答弁したが、それを反故にした。

 

それは答弁の自己否定であり、答弁の信頼性が損なうと、私は「所信を求める決議」を出したが議会は否決した。議会は、市長が自分の答弁を反故にしても良いと認めたことになり、議会の自殺行為。

 

この決議に共産党は、議運で「先議」議案と決めたことを理由に反対し、否決したことは残念であった(残念)。


市民と語り合う議会報告会

日時/6月30日(土)午前9時30分から, 場所/北部公民館講義室(2階)

ごみ処理施設の問題、これからの議会改革、医療制度問題、公共施設の再編、公設納骨堂の整備、地域活性化、人口減少など生活課題について語り合いましょう。

どなたでも参加できます。お待ちしています。大歓迎です。




工藤日出夫議会レポート第144号(2018年6月)

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