今年も、健康でお幸せな一年でありますようご祈念申し上げます。
秩父神社の社殿に「お元気三猿」の彫刻がなされています。「よく見て、よく聞き、よく話す」と伝えられています。
日光東照宮には「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿が彫刻されていますが、秩父神社のお元気三猿とは全く逆です。
今年は、秩父神社のお元気三猿にあやかり、これまで以上に、まずは「よく見て」、「よく聞いて」、吟味・検証して「しっかり話す」ように努めます。
北本市議会は、昨年選挙後の臨時議会で、議長に三宮幸雄議員が当選し、「市民に開かれた議会」、「市民に向き合う議会」への方針を打ち出しました。
工藤日出夫は、議会運営委員長に互選され、議長からの諮問を受け議会改革を実践しています。
など、積極的に改革を進めています。これらの改革を恒久的に市民と約束することを目指し、「北本市議会基本条例」を制定するため、特別委員会も設置されました。
北本市政は、市長も変わり、議会も大きく変革し始めています。これまで、当たり前のことができていませんでした。北本市は、民間の機関から「消滅可能性都市」と言われました。現実に、人口減少する中で、高齢者や子育て世代が安心して暮らせる街、若者が自己実現できる魅力あるコミュニティ形成が課題といえます。
今年は、「お元気三猿」のように、よく見て、よく聞き、しっかり話すをモットーに、市民に向き合い、市民と対話し、暮らし続けられる北本づくりに邁進します。
北本市議会は、3月18日市長提出議案と議員及び委員会提出議案の全部を審議し閉会しました。
今議会は、現王園新市長による初めての編成した平成28年度一般会計予算他7特別会計予算が主なもので、他に条例、補正予算、議員等提出議案49議案が議決されました。一般会計予算は、建設経済常任委員会で付帯決議が議決され、予算執行に市長の対応が求められています。
また、12月議会から持ち越された第五次北本市総合振興計画基本構想と3月議会に提出された第五次北本市総合振興計画前期基本計画は、さらなる審査が必要と閉会中の継続審査になりました。以下、主なものの概要を報告します。
市政一新、市民が主役のまちづくりに向けて、現王園市長が初めて編成した予算です。
現在北本市は、前任者の12年に及ぶ市政運営で、少子高齢化と人口減少が進みました。課題が明らかになっている中で、まさに新しい街づくりのメッセージ性のある予算を期待していました。
会派緑風会は、北本再生へのスタート元年に期待を込め、予算審議に臨みました。緑風会は、2月20日に議会報告会を開催し、平成28年度予算説明を市民に行い、ご意見を頂いております。また、議案調査でさらに予算編成の背景などを、納税者、生活者の視点で厳密に行い、疑問点を確認しました。
3月1日の予算に対する総括質疑は、会派を代表して工藤日出夫が行いました。中期財政計画には、資料示して答弁されました。また、新規事業のうち、ごみ埋め立て跡地の公有化に向けた債務負担行為、公園整備事業、容器包装類収集回数拡大についてと、本予算が施行後に、新たな財源の確保につながる事業について質議しました。
債務負担行為は、土地開発公社が買い取る土地の借り入れ金(約2億9千万円)の債務保証、そして今後市が買い取る保証について、公園整備事業の野球場の防球ネット整備費約1億8千万円、圏央道蓋かけ上部の公園整備約9千万円、容器包装収集回数拡大運搬費半年で1700万円について、予算の積算、事業の効果、財源内訳などについて質疑し、詳細にわたって答弁をいただきました。
総括質疑の後、予算(案)は3常任委員会で審査されました。建設経済委員会は、夜遅くまで熱心に審査され、債務負担行為は再検討、防球ネット、圏央道蓋かけ公園事業は、事業費を縮減すべきと付帯決議が議決されました。
会派緑風会を代表し、日高ひでき議員が、予算の賛成討論を行いました。「今年度の予算は、現王園新市長による新しい街づくりに向けた予算です。現在の北本市は、少子化と長寿化が同時進行する中で、人口減少が続いています。この危機的状況を改善し、持続都市への再生に向けスタートさせなければなりません。
野球場の整備は、北本高校野球部の練習に、先ずはバッティングゲージの整備を急ぎ、早急に対応せよ」と申し上げました。
この為、4月1日以降総合計画がなくなることから、第4次の総合計画の期間延長を議会が提案し議決しました。市長が日頃から遵守を主張する自治基本条例の規定から見て、執行権者の市長自らが提案すべきものです。議長の提案要請に「しない」と回答。責任放棄との声も。
平成28年度予算の中で、新規に行われる主な事業について報告します。
などです。
少子化対策や子育て支援の事業が計上されています。また、大腸がんが増えている現代、特定健診と同時に検査をすること事で、早期発見・早期治療で完治が期待されます。
市債残高は前年比減少しましたが、今後、公共施設の維持更新、埋め立て跡地の公有化などの土地取得、ごみ処理の新施設の建設費費負担など、今後、50億円以上の市債発行の可能性もあり、「子供もにツケを回さない」という財政運営が求められます。
債務負担行為の2億9千万円、防球ネット整備の1億8千万円、圏央道の公園整備9千万円の合計4億6千万円の80%が借金の予定です。付帯決議では慎重に対応すべきとしています。
現王園市長は、議員時代に前任者の借金に厳しく対応していました。立場が変われば方針も変わるのでしょうか。
一般質問で、公営墓地・納骨堂の整備につて聞きました。3回目です。市も国の方針を理解し、墓地経営について認識し始めました。しかし、墓地設置に関する条例のハードルは高く、今後、市民のニーズなどを調査すると答弁しました。
市民の半数以上が地方の出身者です。墓地に対する要望は深刻で、「終の棲家」として、定住政策としても意義があると思っています。
平成28年第2回北本市議会定例会(6月議会)は、6月23日市長提出議案を可決し全日程を終え閉会した。
しかし、副市長問題で、市長の対応が二転三転し、議会運営に混乱が生じました。初歩的な不手際で、稚拙な市政運営と言われています。詳細を報告します。
現在、吉見町に設置されている「ごみ処理施設」(中部環境保全組合)の老朽化に伴う、懸案であった新処理施設建設は、平成25年に議会全員協議会で「行田市・鴻巣市・北本市」の3市で建設することを決めました。
決め手は、
を提示したことでした。
その後、3市で組合を設置、平成26年から検討されてきました。平成28年2月に、基本計画を策定し、議会へ説明されました。
基本計画には、地域の概況やごみの量の予測、人口予測などに、概算事業費及び財源内訳、維持管理費の予測も記載されています。
この報告書で、
となっています。
施設整備費には、土地の買収費等が含まれていません。現状で想定されている金額は、最大300億円程度が見込まれています。
3年前に、中部環境に残るか、鴻巣・行田に参加するかという議論の中で、鴻巣・行田が示した想定額は約120億円。それを大きく上回ることから、市長は組合執行部で検証の必要があります。
猛暑の夏もいい気に過ぎ、朝夕めっきり秋めいてきました。今年は台風の上陸が多く、九州や東北・北海道で大きな被害が出ました。
9月議会が閉会しました。今議会は、平成27年度決算が主要議題でした。議会は、議員の真剣な議論がおこない、市長提出の議案すべてを可決しました。
9月定例議会には、市長提出議案として決算7件、条例1件、工事契約や人権擁護委員の推薦などの議案5件、補正予算7件は全部可決しました。また市民が提出した議員提出請願2件は、1件が採択、もう1件は不採択という結果でした。
一般質問は、9月14日から議長をのぞく全議員19名が登壇しました。工藤日出夫は、16日(金)に行いました。他に、「北本市議会基本条例制定」特別委員会も中間報告しました。
北本市議会は、11月21日(月)議会運営委員会(委員長:工藤日出夫)を開催し、平成28年第4回(12月)定例議会を11月28日(月)から12月14日(水)までの17日間開催することを決めました。
市長提出議案は、「第五次北本市総合振興計画」を含む条例11件、事業議案8件、予算5件、報告2件の26件。また、議員提出請願1件の合計27件となりました。一般質問は、12月7日から4日間、19人の議員が市政に対して質問します。
工藤日出夫は、現王園市長が選挙公報で、自らを「財政のプロ」と公言していることについて質問します。
第五次北本市総合振興計画基本構想・基本計画は、昨年12月議会に提出されましたが今年の6月議会で「全会一致で否決」しました。市は、議会の否決を受け、改訂作業をすすめ、総合振興計画審議会へ諮問し、今議会に改めて提案されました。
総合振興計画は、今後の10年間の市政運営(まちづくり)の指針であり、市長にとって最重要政治課題でありますから、議会で否決されるということは極めて異例です。しかしながら議会は、昨今の人口減少、さしずめ出産可能年齢層の減少を踏まえ、民間の研究機関とはいえ、将来的に「消滅可能性都市」と言われたことに強い危機感を持っています。
ここ10年続いている「少子化」と「高齢化」の同時進行、そして市外への転出超過による「人口減少」という、まちづくりにとって危機的な「双子の課題」をどう克服するかが、問われています。
否決した振興計画(案)は、この重要課題の解決に向けた道筋が明確になっていないことでした。議会は市長に対し、これらの課題解決に向けた「意見集約」を図り、再検討を求めていました。
今議会に提案された「改定版」は、人口減少に対するリーディングプロジェクトを新たに追加し、若者の定住及び移住に向けた政策をまとめています。大きな前進と評価しています。
しかしながら、急ごしらえの感はぬぐえず、具体性に乏しく実効性に疑問を持っています。
北本市が、今後「消滅可能性都市」から“住民を幸せ”にする「持続可能性都市」へ脱皮できるか。まさに岐路に立っています。それだけに、総合振興計画の持つ意義は重要で、審議する議会の責任は重いものです。
再策定(提案)に向けて議会が提案した「委員会の意見集約」がどこまで活かされたのか。しっかり審議します。
市議会は、16日の緊急質問の後、新庁舎建設工事に不当な支出や関与があるので、議会の最高の権能である地方自治法第100条の規定による「調査特別委員会」を設置し、詳細にわたって調査することにしました。
地方自治法第100条:市の事務について「調査」する権限を規定したのものです。証人は、うその表現や出頭また書類の提出を原則拒否できません。証人は、事務にかかわった職員や業者などです。議決が必要です。
12月7日に市が「監査委員の調査報告」を議会に説明しました。新庁舎・子どもプラザ建設の造作家具と備品が、当初の設計書通りに工作または納入されていない
ものが約70項目以上見つかった。金額については全体を把握していないので報告できないとのことでした。
12月12日は、議員有志の調査検討会(会長:金子真理子議員)から依頼した随意契約等の3件の報告がありました。この報告をするにあたり、市は顧問弁護士と一級建築士2名による「第三者委員会」を設置して検証しました。
その結果、「防災倉庫の随意契約」は、設計額と契約額が同額であったことに、「事前に漏らした可能性が考えられる」と。
工事監理と意図伝達業務について、予算額約3,800万円であるのに、随意契約された金額は約1千万増額されて、4,800万円になったことは、書類の改ざん、業者との打ち合わせをうかがえる報告になっています。
議会はこの報告を受けて、議長が代表者会議を招集し「緊急質問」をすることを決めました。各会派から1名の質問とし、会期を14日閉会を2日間延長し、16日としました。
緑風会は、この問題を3年前から前市長に強く解明を迫っていた、工藤が質問することになりました。(質問内容は裏面)
さて、監査委員の調査と第三者委員会報告は下図の写真です。監査報告では、例えば、最上段下線の報告ですが、ここは議員控室の間仕切りです。設計書では、単価188万円が3カ所ですが実際は1カ所で、残りは安いものになっています。
材質が違うもののほとんどは、「ナラ材」が「メラミン化粧版」になっています。また「鋼板」でなく「木材使用」になっています。
児童館の洗面化粧キャビネットが、設計金額24万円3個がゼロ、同じく40万1千円3個がゼロとなっています。(東京新聞 2016年12月17日 「不透明工事で百条委 北本市議会 市役所新庁舎など」)
なぜこのような初歩的指摘に、当時の担当者が合理的説明ができないのか。施工業者は、監査委員が要求した書類の提出と説明をしないのか。疑問が広がります。
第三者委員会の報告です。前述のように、防災倉庫が入札で2回不調になり、入札に参加していない●●●●●共同企業体(建設施工者)に、予算額ピッタリでの契約は、事前に予算額を知らせた可能性が高いという報告です。
これは「官製談合」の疑いというのではないでしょうか。
工事監理・意図伝達業務についても、前述のように、見積もり徴取の起案文書が差し替えられたと報告しています。とするならば、公文書偽装または公文書の差し替えが疑われ、三菱自動車や
東芝と似た構図です。
そしてこれに、市と業者の間を取り持ち、関与が疑わる人物がいたようです。公人なら大問題です。疑問は深まっています。百条委員会(工藤委員長)で解明が必要です。
12月16日(金)工藤日出夫の緊急質問は、3人目として登壇し、新庁舎建設に係る報告について質問しました。
すでに前頁に概要を記載しています。監査のきっかけは、代表監査が地方自治法に基づき、新庁舎建設終わったことで、事業費の全体が整ったことからという説明でした。
監査の結果、納入された数が不足している、材質が違う、形状が異なるという視点は、われわれの想像を超えるものでした。さらに今後は工事全体についても監査するとの説明でした。
私は、調査の結果次第で、返還請求また損害賠償するのかと聞きました。代表監査の「公金の不当な支出は見逃さない」という強い意思を感じました。
次に第三者委員会の報告です。
防災倉庫は、「官製談合の疑いが濃厚ではないか」と質しました。工事監理と意図伝達業務委託が、当初予算を1千万円上回るのに、設計事務所と協議している。見積書が差し替えられている。誰かが不当な関与しているという報告ですが、許されない!と指摘しました。